Asia
タイのWiz Khalifa? Diamond MQTが最新曲「คืนสุดท้าย」でジャジーなブーンバップに接近!
大麻合法化後のタイのカルチャーの変化と共に成熟の道を歩む注目株が新曲リリース。
2021年、LiFTEDは「Diamond MQTはタイのWiz Khalifaを目指しているのではないか」と推測した。当時、彼のMV「She Needs Smoke」を取り上げた我々は、タイがアジアにおける大麻カルチャーの中心地(=アジアのアムステルダム)になろうとしているのではないかと問いかけたのだ。
あれから4年、状況は大きく変わった。パンデミックが明け、タイで大麻が合法化されると、その寛容な法律を目当てに多くの観光客が「微笑みの国」へと押し寄せるようになった。さらにRolling LoudやEDCといった大規模な国際フェスティバルも上陸し、タイの音楽シーンは世界中から熱い視線を集めるようになった。
その激動の期間中も、Diamond MQTはマイペースかつ、着実にキャリアを重ねてきた。派手さはないが絶大な影響力を持つ、いわば庶民派MCとなった。そんな彼のYouTubeチャンネルの登録者は今や約200万人に達し、新曲をドロップするたびに圧倒的な数字を叩き出している。それだけに多くのファンは彼の新曲リリースを心待ちにしているわけだが、最新曲のジャジーなブーンバップ・トラック「คืนสุดท้าย [Till the Last Night]」を聴けば、その理由がよくわかる。
「คืนสุดท้าย [Till the Last Night]」のMVが切り取るのは、バンコク近郊のサムットプラカーン(かつて港湾都市として栄えた"歴史的・文化的遺産の宝庫"として知られる都市)で過ごすリラックスした日常だ。自宅で友人とくつろぎ、近所のセブンイレブンにふらっと立ち寄る。テレビゲームで遊び、仲間とまったり過ごし、時には飼い猫に主役の座を奪われる。そんな何気ない瞬間が描かれている。
一方、タイの大麻産業自体も新たなフェーズに突入しており、現在は合法化直後の無法地帯のような熱狂は落ち着きを見せ、規制強化へと舵が切られている。Diamond MQTの音楽もまた、その変化と呼応している。先述した「She Needs Smoke」を覆っていた煙たい空気感は本作にも漂っているが、もはやそれが前面に出ることはない。
Wiz Khalifaのキャリアを追ってきたリスナーなら、この自然体への移行に覚えがあるはずだ。かつての「彼はタイのWiz Khalifaなのか?」という問いに対する答えは、ようやく「イエス」と言えるだろう。Diamond MQTは今、確実にWiz Khalifaと同じ成熟の道を歩んでいる。
Diamond MQTの「คืนสุดท้าย [Till the Last Night]」を以下でチェックしてほしい。





