ブランドがキャンペーンのタイアップとしてアーティストをスタジオに招くとき、その結果は往々にして不自然なものになりがちだ。しかし、時として化学反応が完璧に噛み合う瞬間がある。インドのヒップホップシーンを牽引するHanumankindと、ボリウッド音楽の重鎮Vishal Dadlaniによる「Taste the Thunder」は、まさにそんな稀有な例と言えるだろう。
Hanumankindは今回の楽曲制作について、「曲作りはスムーズだった。今聴いてもらっているものは、スタジオでの初日に作ったものに限りなく近いんだ。適切なメンバーが部屋に揃っていたから、ただ自然な流れで作業が進んでいったよ」と述べている。
この楽曲は、インド国内で絶大なシェアを誇る飲料ブランド「Thums Up」(スパイス風味のコーラ)の洗練されたリブランディングを象徴するものだが、決して広告用の安易なCMソングには聞こえない。公開されたMVは短編アクション映画のような仕上がりになっており、「今この瞬間に全力を注ぐ」というZ世代の価値観を鮮烈に描き出している。バンジージャンプ、ジープでの街中爆走、ローラーブレード、廃墟の探索、そして川の中でのクリケットといった具合に、混沌とスローモーションの美しさが交錯する映像は、まさに映画的に切り取られた「向こう見ずな喜び」そのものだ。
2024年に「Big Dawgs」がBillboard Hot 100にチャートインするなど、世界的なバイラルヒットを記録して以来、Hanumankindは爆発的なエネルギーとスリルに満ちたアンセムの担い手として、確固たる地位を築いている。南インド・ケララ州にルーツを持ち、テキサス育ちの鋭い英語ラップを武器にする彼は、現在のインドのヒップホップの鼓動に同調し、「今やるか、さもなくば一生やらないか」という姿勢の体現者だ。今作でも、ブランドのスローガンである「Aaj Kuch Toofani Karte Hain(今日は何かクレイジーなことをしよう)」という姿勢を、自身のスタイルに見事に落とし込んでいる。
インドのラップスターとボリウッド音楽の重鎮による「Taste the Thunder」を以下でチェックしてほしい。







