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Asia

中国の人気ラップバトル番組『The Rap of China』、10周年を記念する新シーズンが2026年に放送へ

新シーズンはこれまでで最大規模の制作体制で中国のラップシーンを再構築しようとしている。

LiFTED | Marcus Aurelius & Jun Fukunaga | 26 1月 2026


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今から約10年前に放送が始まった『The Rap of China』は、中国とアジア全域のヒップホップシーンに変革をもたらした。

中国の動画配信プラットフォーム「iQiyi」が制作したこの番組は、中国初のヒップホップに特化した音楽番組として、有名アーティストたちがプロデューサー役を務め、ラッパーたちを指導・審査する形式で展開。2017年6月に放送開始した第1シーズンでは、何百万人ものファンがラッパーたちのバトルに釘付けになり、初回エピソードはわずか4時間で1億回の視聴を記録。同シーズンでは最終的に番組出演を機に大きく知名度を上げたGAI(GAI 周延)とPG Oneが共同優勝を果たし、中国のラップシーンは一変した。

しかし、2018年1月、予想外の事態が起きた。中国国家新聞出版広電総局(SAPPRFT)が「タトゥーのあるアーティスト、ヒップホップ文化、サブカルチャー、退廃的な文化」をテレビやラジオから排除する方針を発表したからだ。

この規制は世界的なニュースとなり、GAIは人気番組『I Am a Singer』から降板、PG Oneは過去の楽曲「Christmas Eve」がドラッグや女性蔑視を助長するとして批判され謝罪を余儀なくされた。

これにより、中国ではタトゥーが取り締まられ、ドラッグ、セックス、暴力を賛美する歌詞が禁止された。番組自体も第2シーズンから中国語タイトルが『中国有嘻哈(中国にヒップホップあり)』から『中国新説唱(中国の新しいラップ)』に変更され、ヒップホップという言葉自体が避けられるようになった。

しかし、ヒップホップは中国で生き残り、発展する方法を見つけた。やがてGAIはより愛国的な楽曲を制作するようになり、ラッパーたちはセンシティブな話題を避けるようになった。番組は共産党のイデオロギーに沿った内容であれば継続を許可されたことで『The Rap of China』はこの10年間で成長を続けてきた。

そして2026年、番組は10周年を記念して『The Rap of China 10: The Battle of the Gods』を放送する。現時点では詳細は明かされていないが、シーズン10はこれまでで最大規模の制作体制で中国のラップシーンを再構築しようとしている。

『The Rap of China 10: The Battle of the Gods』の最新情報はLiFTEDでも紹介していく予定だ。