日本を代表するヒップホップアーティスト・KID FRESINOが主演を務める映画『イリュミナシオン』が、5月2日(土)から15日(金)にかけて、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムにて再上映されることが決定した。
『イリュミナシオン』は、写真家や現代アーティストとしても活躍する長谷川億名が監督を務める2014年公開のSF映画。本作は長谷川監督の「日本零年三部作」の一部であり、受賞作『デュアル・シティ』(2015年)の前日譚にあたる作品だ。舞台となるのは、2019年の日本。南北に分断され紛争が始まった世界を背景に、かろうじて平和を維持している南部に暮らす若者たちの日常と焦燥が描かれている。
また、長谷川監督の公式サイトのステートメントによると、本作には直接的な戦争のシーンや典型的なSFアイテムは一切登場しないという。ドキュメンタリーや舞台、文学的な手法を混じり合わせ、「視覚的に見せず、言葉によって想像する」という思考実験的なアプローチがとられており、「現実と架空の間の境界線を曖昧にし、ただ見るだけの体験ではなく、もっと近いものとして感じ、考えられる映画を作ろうと思った」と語られているとおり、登場人物たちがタイムトラベルをして現実逃避をする姿などを通して、2010年代の日本の肖像を浮き彫りにした異色のSF作品となっている。
本作の最大の見どころは、主人公の青年・ヨウスケを演じるKID FRESINOの存在だ。登場人物はすべて演じるキャストのために“当て書き”で作られており、KID FRESINO自身のパーソナリティや纏うオーラが役柄に色濃く反映されている。
今年2月にYONCE(Suchmos / Hedigan's)を客演に迎えた新曲「back for me」をリリースし、音楽シーンの最前線を走り続けるKID FRESINOだが、近年ではドラマ出演など枠にとらわれない活動でも注目を集めている。そんな彼の「表現者」としての多才さが、現実と架空の境界線が曖昧なディストピアの世界観にどう溶け込んでいるのかは、ヒップホップファンにとっても気になるところだろう。
なお、今回の『イリュミナシオン』再上映期間中には、長谷川監督の最新作となるSF長編映画『コスモ・コルプス』も同劇場にて併せて上映される。ラッパーとしてのキャリアのみならず、広く"表現者"としての才能を伸ばし続けるKID FRESINO。この貴重な機会に彼のスクリーンでの姿を目撃してみてはいかがだろうか。
【上映情報】
作品名:『イリュミナシオン』(2014年公開 / 中編SF映画)
監督:長谷川億名
主演:KID FRESINO
上映期間:2026年5月2日(土)〜5月15日(金)
上映劇場:シアター・イメージフォーラム(東京・渋谷)
同時上映:『コスモ・コルプス』







