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Afrika Bambaataaが死去。ヒップホップの草分け的存在

1982年の「Planet Rock」はヒップホップ、エレクトロ・ファンクシーンに多大な影響を与えた。

LiFTED | LiFTED JAPAN 編集部 | 10 4月 2026


ヒップホップのパイオニアのひとりとして知られる、DJ/ラッパー/プロデューサーのAfrika Bambaataaが死去。TMZによると、4月9日午前3時頃(米国時間)、ペンシルベニア州にて、がんの合併症により亡くなった。68歳だった。

Afrika Bambaataa(本名Lance Taylor)は1957年4月にニューヨーク州ブロンクス区リバーサイドに生まれる。

サウス・ブロンクスで主催したブロック・パーティーにより、ニューヨークの初期ヒップホップシーンで名を馳せた。1973年には「Universal Zulu Nation」を設立し、ヒップホップ文化を世界中に広めることに貢献。1982年にAfrika Bambaataa & the Soulsonic Force名義でリリースされたシングル「Planet Rock」は、ビルボード・ホット100で48位を記録した。Kraftwerkの楽曲「ヨーロッパ特急 (Trans-Europe Express)」や「Numbers」をサンプリングした同曲は、ヒップホップやエレクトロ・ファンクシーンに多大な影響を与えた。


また、Afrika Bambaataaはキャリアを通して、John LydonやJames Brownら著名アーティストとも共演。



1984年にはブレイクダンス、DJ、ターンテーブル、グラフィティなど、ヒップホップ黎明期の映像を収めた映画『ビート・ストリート』にも出演した。

続く1985年にはBruce Springsteen、 Miles Davis、Lou Reed、Bonoといったアパルトヘイトに反対するアーティストたちのひとりとして、反アパルトヘイト・プロテスト・ソング「Sun City」に参加している。

しかし、晩年は1970年代にまで遡る複数の児童性的虐待の疑惑が浮上。その後、Universal Zulu Nationの代表を辞任した。

なお、ヒップホップ黎明期に活躍したラッパー/アーティストのKurtis Blow は、Afrika Bambaataaの訃報を受けて、自身が会長を務める「The Hip-Hop Alliance」(ヒップホップ・アーティストの権利保護や福利厚生を支援する非営利団体)を通じて、以下の声明を発表している。

「本日、私たちはヒップホップ文化の礎を築き上げた重要人物の一人、Afrika Bambaataa が逝去したことをここに悼みます。Universal Zulu Nation の創設者である Afrika Bambaataa は、ヒップホップの初期アイデンティティ形成において決定的な役割を果たしました。彼はヒップホップを「平和、団結、愛、そして楽しむこと」に根ざしたグローバルなムーブメントとして定義づけました。そのビジョンによってブロンクスは文化の聖地へと変貌を遂げ、今やその文化は世界の隅々にまで広がっています。

音楽、リーダーシップ、そしてその影響力を通じて、彼はヒップホップの核となる原則を確立しました。それは何世代にもわたる MC、DJ、ブレイカー、そしてカルチャーリーダーたちにインスピレーションを与えてきました。ヒップホップ史に刻まれた彼の功績は疑いようのない事実であり、文化の起源を語る上で永遠に欠かせない物語の一部です。

同時に私たちは彼の遺したレガシーが複雑な側面を持ち、コミュニティ内で深刻な議論の対象となってきたことも認識しています。真実、説明責任、およびヒップホップ文化の保存を責務とする組織として、私たちは、あらゆる人々の声を受け入れる対話の場を保つことが重要だと信じています。そして、これからも人々を力づけ、守り抜くための価値観を高めてまいります。

彼の人生、作品、およびその存在によって影響を受けたすべての人々に、深い哀悼の意を表します。

ヒップホップは真実の上に築かれました。その真実を通じて、文化はこれからも成長し、癒え、進化し続けていきます。

Bam、安らかにお眠りください。あなたの遺した力は、これからも永遠に生き続けます」